HandBrake 0.9.4の64bit版には自動更新されない点にご注意を
HandBrakeの0.9.4がリリースされていたので、それにかこつけて久々に記事を書いてみる。
HandBrakeは、当初はMac用がメインだったが、最近はWindowsでもそれなりに使われているらしい。最初はDVDを動画ファイルにエンコードする機能しかなかったが、少し前のバージョン(といっても前バージョンは一年前のリリースだが)から、色んなソースを変換可能になった。
0.9.4の変更点の正確なところは、公式サイトを確認して欲しいが、ざっくり言うと以下のような感じである。
- 内部のライブラリが新しくなった(x264, ffmpeg, その他、ファイルコンテナ類も含めて色々)
- 上記の結果、エンコード速度が向上
- 64bit版では10%程度の性能向上(Snow Leopardに限らず、10.5等においても向上が見られる)
- ビットレートベースではなく、クオリティベースのエンコードをデフォルトとした
- AVIコンテナのような古すぎるフォーマットをサポートしなくなった
- 各種ソースのサポート具合が改善した
- プリセットの設定が大幅に削減された(まとめられた)
- ソフト的な字幕(付けたり消したりできる)をサポートするようになった
- その他もろもろの改善
注意すべきなのは、Macで自動アップグレードをすると32bit版のままアップグレードされてしまうことだろう。アイコンの右下に64bitのマークが付いていない場合(あるいは、About HandBrakeでx86_64ではなくi386と表示されている場合)、公式サイトから64bit版をダウンロードし直す必要がありそうだ。
これを知らず、昨日のテストはうっかり32bit版で行ってしまったので、以下は32bit版での話となる。
なお、日本の地上波TV作品をDVDにしたものなどは、基本的にインターレス・テレシネ化がかかっていることもあり、速度は遅くなるが、プロファイルはNormalではなく、High Profileを選択したほうがいいようだ。ただし、これはPCでの再生を前提とした場合。Normalプロファイルのほうが大抵の機器で動作するらしい。(iPhoneのようにBaseline Profileしかサポートしない機器はまた別だが。一応、Mac版のプリセットには「iPhone & iPod touch」などのApple向け機器のプリセット設定は残っているので心配は無用だ)
High Profileだと遅すぎるという場合は、Normalに設定でDecombかDeinterlaceのみを追加するべきだろう(これもPCでの再生を前提としている。デインターレス機能のついたプレイヤーはそこそこ多いが、インターレスだけは解除しておかないと毎度の再生負荷が上がるので面倒だと思う)。個人的には、0.9.3ではDeinterlaceのSlowをかけていたのだが、0.9.4からはDecombでよいかと思っている(どちらが高速なのか、色んな画質的にどうなのかはあまり検証していないが、試しにDecombでやってみたところ、おおむね満足できる結果が得られた)。
結論的には、PCで試聴する前提であれば、High Profileを選んだ上で、デフォルトではConstant qualityのRF値が20なので、好みの画質に調整する程度で十分だと考えている。SD画像ならだいたいは20で大丈夫だと思うが、自分の場合は、将来のディスクの大容量化・CPU/GPU性能のアップを意識して、18としている。逆に、HD画像がソースの場合は、少し落とさないとファイルサイズがとんでもないことになると思われる(今のところ、試せるソースがないので試していない)。
これで、最新のMacBook Whiteなどでエンコードすると(32bit環境では)、90分を180分くらいかけてh.264+AAC/AC3の動画にエンコードしてくれる。(64bit版ならもう少し早くなるだろう)
とりあえず少し触ってみただけだが、そんな感じである。
2009-11-30 09:02追記
FAQにも記載があるが、64bit版HandBrakeでDVDをエンコードする際は64bit版のVLCが必要である(32bit版HandBrakeには32bit版VLCが必要)。よくよく考えたら、Mac版の64bitのVLCはまだ公式から配布されておらず、手に入れにくいので、当面は32bit版のHandBrakeを使うのがよいのかも知れない(Fairmountの32bit版、VLCの32bit版、HandBrakeの64bit版という組み合わせならうまくいくという情報もあるが……なお、Fairmount経由でのマウントはデータ転送にややオーバーヘッドが生じるとのこと。まあ、あまり影響はないと思うが……)。
2009-11-30 09:20追記
実は、VLCの1.0.2ではMacでも64bit版が配布されていた(FTPサイトには今も掲載されている)。1.0.3から再びMacの64bit版が配布されなくなった(“Note: VLC will not be available for 64-bits Intel-based Macs until further notice. You can safely use the 32-bits package instead.”)ので、これはHandBrakeの開発プロジェクトとVLCの開発プロジェクトの開発・リリースタイミングの問題とも言える。まあ、しばらくすれば両方とも64bit版が普通に使えるようになるだろう。
2009-11-30 9:47
Macでの64bit版云々についてはこちらも参考にしてください。私は64bit VLC 1.0.2 + 64bit HandBrake 0.9.4でしばらく行ってみようと思います。

