今後10年後にあり得べき情報社会を夢想する
現在、インターネットでのコミュニケーションに用いられているツールは以下のようなものがある。(典型的なケースに限る)
・インターネット電話(双方向, 一対一)
・ボイスメール(一方向, 一対一)
・電子会議(双方向, 多対多)
・ページャ, メッセージングサービス(双方向, 一対一)
・IRCチャット(双方向, 多対多)
・電子メール(双方向, 一対一)
・メールマガジン(一方向, 一対多)
・ネットニュース(双方向, 多対多)
・メーリングリスト(双方向, 多対多)
・ブログ(一方向, 一対多)
・フィード(一方向, 一対多)
・電子掲示板(双方向, 多対多)
・マイクロブログという呼び方は嫌いだが、twitterのようなもの(双方向, 一対多)
・アグリゲーションサービス……friendfeedのようなもの(双方向, 一対多)
・SNS(双方向, 多対多)
……と書いてみたが、双方向なのか一方向なのか、多対多なのか一対多なのかはほんとうにケースバイケースすぎてなんともいえない。しかも、ここまで書いたが、十分には書き切れてはいない。
で、問題になってくるのは、一人あたりが受ける情報の総量がきわめて膨大である、ということである。しかも、情報の受け方が多様すぎ、それぞれ用に別のツールやwebアプリを利用している。
また、フィルタ技術が悲しいほど進化していないので、情報のS/N比もきわめて悪い。
よって、これから登場してくるアプリケーション(たぶんwebアプリケーションだ)では、これらの情報をまとめて・フィルタしつつ・整理もしながら受け取れて、その一方で、そのアプリケーションから素早く応答できるようになると考えられる。
個人的には、全貌が見えているとは言えないが、Google Waveなどがその嚆矢となると思っている。
色んな情報をひとまとめにして受け付け、再発信につなげるようなツールとしてはfriendfeedのようなアグリゲーションサービスがすでにあるので、そちらがさらに一つ前のツールなのかも知れない。
いずれにしても、なるべく多くのものを一手に引き受け、統一的なインターフェースでそれに応答することが可能にするだけでも、技術的には色んな基盤が必要になる。OpenSocialであったり、OpenIDなどもそういったものであろうし、少し古いものではRESTアーキテクチャやSOAP、それ以外にもSOAといった概念がそれに当たる。
それだけではなく、フィルタのための技術(今はここが一番弱い、ベイズ推定やレピュテーション、ホワイト/ブラックリスト程度では明らかに不足だ)、膨大な情報処理に対応するためのスケール基盤(クラウド, ハードの性能向上)が必要になる。
理想を言えば、翻訳のほか、音声→文字/文字→音声のトランスレーションなどといった技術も付け加えられれば素晴らしい。
この中には、情報技術の聖杯と呼ばれる技術も沢山含まれているし、すぐに実現できるようなことではとうていない。(その一方で、ある程度のサブセットは今後数年で登場するかも知れない)
だがしかし、想像してほしい。我々が、これらの溢れかえった情報を素早く、適切に、的確に処理できるようになったときに、この社会・世界の効率性に対してどれだけのインパクトを与えるだろうか、ということをだ。
一人あたりの情報処理能力が、今の10倍にもなれば、これは、我々人類にとって、一つの大きな進化となるだろう。産業革命にも匹敵する、いや、それを超えるかも知れない。未来はここにある。ただ、それを残念ながらまだ形にできていないだけなのだ。
(上記ではごっちゃにしていますが、これは、ビジネス活動もプライベート活動も特に意識して分けていません。分ける必要があるとは思っていません)
風呂敷を広げすぎたが、一人の人間が、より多くの情報を処理するためのツールが今後も開発され続けるだろう。
インターネット隆盛後の社会で、発信はやりやすくなったために情報量が増えているが、受信はそこまでやりやすくなっていないのが、今の情報社会のもっとも重要な問題点の一つなのである。

