PSP goは噂通りUMDレス? ソニーの方向転換は果たして間に合うのか?

PSP goの流出情報がtwitter辺りで飛び交っています。

情報を信じるならば、UMDなしで内蔵ストレージ16GBのスライド式端末、というところ。これについては、実物が出たらまた色々語りたくなると思いますし、場合によっては購入しちゃうかも知れませんが……今回は、「UMDなし」が何を示すのか、について勝手に妄想を大爆発させちゃおうと思います。

まず、PSPを取り巻く状況ですが、デビュー後かなりの期間DSに対して苦戦を続けていたPSPも、ここ1〜2年はようやく息を吹き返してきたか、という感があります。

じゃあ、何故そんなときに「UMDなし」などという路線を打ち出すか……ですが、これには大きく三つぐらいの理由があると思います。

1. 稼働部品削減による端末コストの低減・消費電力の削減

UMDはディスクであり、ディスクを回すことによって消費電力がどうしても大きくなります。また、回すということは稼働するということですから、故障の確率も高くなります。実際、故障率自体はどうだか知りませんが、PSPの電池持ちやメディア読み込みの遅さが長らく改善されなかったのは、この辺りが問題だったのでしょう。

また、シュリンクなどの技術向上によってチップ単価が下がっても、稼働部品による部品点数の多さは値段が下がりにくい要因にもなります。ここでの競合はDSですので、価格を下げる必要があったわけです。


2. マルチメディアコンテンツ配信形態としてのUMDメディアを見切った

もともと、PSPはゲームだけの端末として作られたわけではありません。ゲームを軸として、映像などのマルチメディア配信の基盤たることを野望として作られています(と、いう話です)。

当時は、映像などの権利者からすると、配信などとんでもない、と思われていたので、独自規格のフォーマットなのは都合がよかったわけです。もちろん、ソニーとしても、UMDが普及することによって得られるであろう利益には期待できるものがあったので、あのように(今思えば)へんてこなメディアが採用されたわけです。

しかし、現在では、国内事業者はまだまだですが、ハリウッドの方では映像のデジタルデータ配信は当たり前(iTunesではHD画質のムービー配信まで行っています)、それどころか、コンテンツごとに単価は取らず、広告を収益モデルとするHuluのような形態の配信まであるほどです(まあ、これは元々広告が収益モデルのTVドラマなどですが)。

このご時世で、今更UMDってことはないわけです。

3. すでに成功したモデルの登場

コンソール市場では、ニンテンドーのWii バーチャルコンソール、ソニーのゲームアーカイブス、Microsoft(XBOX)の名前を忘れましたがサービスと、ゲームの配信自体はかなり当たり前になっています。また、これらの配信がいわゆるロングテールな利益を生み出しているらしいことも明らかになっています。

そして、2で述べたように映像配信についてはiPodでのiTunesが(国内ではないにしろ)成功しています。映像事業者を説得するのも楽でしょう。

最後に、iPhone/iPod touchのAppStoreです。PSP goの開発時期を考えると、どこまで仕様決定に関与したかは怪しいとする意見もあるでしょうが、AppStoreの急速に拡大していく市場を横目で見なかったとは思えませんし、きっと何らかの影響を与えているでしょう。そう、時代はすでに、コンテンツはデータで配信される時代なのです。

x. PSP goの携帯ゲーム・マルチメディア端末の展開を占う

とまあ、以上が筆者の想像する「UMDなし」のPSP(PSP2というべきか)の登場の背景・理由ですが、ここからが更なる妄想の話です。それが何かというと、じゃあ、この方針転換でソニーは勝てるのか、というポイントです。

携帯ゲーム機市場で、ということであれば、競合はニンテンドー、携帯マルチメディア端末市場で、ということであれば、競合はAppleになるかと思います。ええと、まあ、現時点では控えめに言っても完敗とか敗北というところかも知れません。

そして、この後どうなるか……ですが、しばらくニンテンドーが今の路線を続けるのであれば、ニンテンドーとはあまり競合しないものと思われます。競合するとしたら、PSP goの価格がすごく安い場合でしょうか。それにしても、流出している端末からは、遊びの形態じたいはかつてのゲーム機然としていますので、競合しない可能性があります。

一方、Appleとですが、これはかなりの部分で競合します。とはいえ、Appleの軸足はマルチメディア機に偏っているので、主戦場そのものは分かれているのかな、といったところです。PSP goはなんだかんだでヘビーなゲーム機(ゲーム好きのためのゲーム機)のように見えますので。ただし、搭載されているストレージ量からしても、カジュアルゲームも増えてくると思いますので、徐々に分からなくなってくるかも知れません。

マルチメディア部分では、普通に競合して、かつ、完敗すると思われます。いずれにしても今から勝つのは至難の業ですので、もしなんとかするとしたら、ソニーのウォークマン、ソニエリの携帯、PSP goから共通でコンテンツを購入できるサービスがないと無理でしょう。ただし、それぐらいやったとしても、国内はさておいて国外では難しい勝負をすることになると思います。さらにプラスαとして、PCはもとよりAndroidやWindows Mobileそして、iPhone(!)にサービスを提供できれば、勝てる可能性が出てきます。しかし、それはPSP goが勝つわけではありませんが。個人的には、ソニー内で完結するのが精一杯、よって敗北する(が、商売として成り立たないほどではない)と見ています。

なんだかとっちらかってきましたので一気にまとめに入ります。総括としては、PSP goの世代では勝敗は明確になることはありえるが、ビジネスとしてニンテンドー、ソニー、Appleのいずれかがこの市場から消えることはないと見ます。しかしながら、この世代での勝負の結果が、次の世代や今後の戦いを決定づける可能性は大です。

ニンテンドーは別の路線で勝負していますので、よくも悪くも独自の道を歩むでしょうが、方針によっては真っ向から対立するのがソニーとAppleです。この世代(PSP go)では、この二社のぶつかりに注文したいところです。

久々の長文になりました。お目汚しすみません。読んでいただいて、ありがとうございます。




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